いながき耳鼻咽喉科では指先からごく少量の血液を採取するだけでアレルギー性鼻炎や食物アレルギーの抗原検査ができる機器を導入いたしました。
8月10日より運用を開始いたします。
「日本ケミファ」さんが理化学研究所と共同で開発した「ドロップスクリーン」という機器です。
特徴としては
〇指先からごく少量の血液を採血するだけで検査ができます。したがって一般採血と比較して痛みがほとんどなく実施できるので小さなお子さんでも検査が可能です。
〇アレルギー性鼻炎や食物アレルギーの原因となりうる抗原(原因物質)41項目の検査が1度にできます。
↓のURLで検査項目をご覧いただけます。
https://www.nc-medical.com/clinical/fm4d3f000000yikv-att/ds_poster1.pdf
〇検査結果は当日中に出せますので、結果のご説明は検査実施日の翌日までにご説明できるようご用意いたします。
注意点としては
〇検査項目は41項目固定のため、個々の患者さんのご希望で内容を変更することはできません。
〇「総IgE値」を測定することができません。従ってこれまでとおり一般採血によるアレルギー検査も継続してまいります。一般採血による検査のメリットは、①総IgE値が測定できる(今後「ゾレア」という重症のスギ花粉症に対する注射療法の選択肢をご検討したい方は総IgE値の検査が必須です) ②アレルギー検査項目をご自身で自由に選択できる(個々の患者さんに応じた検査項目を自由に組み合わせれます)
このように従来の一般採血によるアレルギー検査にもドロップスクリーンにも、それぞれにメリットがいくつかございますので個々の患者さんのニーズに応じて検査方法を選択してまいります。
〇この機器は1度に複数の方の検査を同時にできません。検査はご予約制としておりませんので、当日おこしいただいた際に検査ご希望者が多い場合は採血までにしばらくお待ちいただくか、もしくは後日の検査にご変更をお願いする場合がございます。
〇食物アレルギーの検査結果は陽性と出ても必ずしもその食物が摂取できないとは限りません。過度な食物忌諱はお子さまの成長にとっても最善ではございません。当院は負荷テストなどの精査を実施できる病院と連携しておりますので、親御さまと相談して方針を決めてまいります。
「子供にアレルギー性鼻炎や食物アレルギーの原因検査をさせたいけれど採血ができなくて・・・」とお困りの親御さまにおかれましては、ご来院の上お気軽にご相談くださいませ。
※スギ花粉症、ダニアレルギー性鼻炎に対する「舌下免疫療法」も当院で治療をお引き受けしております。
愛知県 一宮市
いながき耳鼻咽喉科
院長 稲垣憲彦