ここ最近お子さんの鼻血のご相談が増えています。
鼻血の患者さんは統計的には秋から冬にやや増えてくるのですが、どうしてでしょうか。
まず鼻血の出血箇所は圧倒的に多いのが鼻の真ん中の壁(鼻中隔といいます)で、鼻の穴に近い箇所です。
これはいろいろ理由があって、そもそもここは血管が多い箇所であること、そして指いじりや鼻かみ、くしゃみでの刺激が簡単に伝わりやすいところだからです。そして季節性の理由としては①空気が乾燥してくる ②花粉や寒暖差による鼻炎になりやすい が挙げられます。花粉症や寒暖差による鼻炎になると、鼻の粘膜は炎症を起こし、充血した状態になっています。そこに鼻いじりやとっさのくしゃみをすると血管がやぶれて鼻血が出るわけですね。
したがって意外かと思うかもしれませんが「鼻血の予防」には「鼻炎の予防」が重要です。
鼻血が多い理由はもちろん他の理由が隠れていることもあります。まずはお子さんが季節性の鼻炎であれば、鼻炎対策のお薬を開始すると鼻血の頻度が少なくなることもあります。
鼻血が頻繁でお困りになっている親御さんは一度ご相談くださいませ。
いながき耳鼻咽喉科
院長 稲垣憲彦